「なぜ、痛みを感じる動きはやらない方がよいのか」
2026/09/24
「なぜ、痛みを感じる動きはやらない方がよいのか?」
動きケアⓇでは、痛みを感じる動きの逆方向運動(痛みを感じない運動(=〇方向運動)や
痛みを感じない部位の運動(〇部位運動)をおススメしています。
では、なぜ、「痛み」を感じる運動はやらない方がよいのか?
ズバリ!身体にとって良くないことが科学的にわかっているからです。
「痛みをガマンして動かすと悪化・長期化する」「痛む方向の動きは避けるべきである」
という考えは、現代の疼痛神経科学、神経生理学、整形外科バイオメカニクスにおいて
明確に証明されているからです。
痛みを無理に受け入れて行う運動は、組織と神経系の双方に破壊的な連鎖を引き起こします。
このことを裏付ける代表的な研究・理論が、「中枢感作とワインドアップ現象」で、
神経障害性疼痛および慢性痛の代表的メカニズムです。
痛みをガマンして動かし続けると、末梢の感覚器から脊髄へ高頻度の痛み信号が送られ続けます。
これにより脊髄後角の神経細胞のシナプス伝達効率が異常に高まる「ワインドアップ現象」が発生し、
やがて中枢神経系全体が興奮状態(中枢感作)に移行します。
結果、脳が痛みに異常過敏になり、わずかな刺激でも激痛を感じてしまったり、痛みの範囲が広がる
痛覚過敏が固定化し、なかなか痛みが治らなかったり、慢性痛へと直結します。
「痛みをガマンして動かし続けると、脳にとってもよくありません。
痛みが慢性痛へ移行するプロセスを説明する代表的な心理・行動・神経科学モデルとして、
「恐怖回避モデルと脳の疼痛記憶固定」があります。
「動かすと痛む」という体験をガマンして繰り返すと、脳の扁桃体(恐怖・情動の中枢)や
前帯状皮質に強烈な「脅威・危険シグナル」が刻み込まれます。
すると、脳の予期システムが働き、「その方向に動かそうとする直前」に交感神経が急激に優位
になり、全身の筋緊張が起こったり、痛みを抑制する神経回路が作動できなくなります。
元々の物理的な組織損傷は治っていても、脳が自ら痛みを作り出し続ける原因になってしまうのです。
「痛みをガマンして動かす行為」は、科学的にも、「神経系を過敏にし(中枢感作)」「筋肉を固めて酸欠を呼び
(筋スパズム)」「局所の炎症物質をまき散らし(神経原性炎症)」「関節構造を壊す」という、
生体にとって百害あって一利なしの行為です。
痛みは、ヒトの「QOL低下」の原因になります。
痛みを上手に改善することが「あなたの望むQOLを維持する」大切なポイントです。
日常で行う動作で、痛みを感じても、無意識に繰り返してしまっていたら、
ぜひ、立ち止まって対処しましょう。
そのことが、いくつになっても元気で過ごすあなたの将来の姿に、間違いなくつながっていきますから。
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◆著者・土屋真人
中京大学体育学部体育学科卒、同大学大学院博士課程前期修了。体育学修士。人体解剖トレーニングセミナー
(名古屋大学大学院医学研究科)修了。
中京大学スポーツ科学部で「健康運動実習」、カイロプラクティックや整体の専門学校で「解剖学」、「運動学」などを担当、
自身も、健康指導者・施術者向け講習会・セミナーを6,500回以上開講、これまで13,000人以上の指導者養成に携わる。
その間、大学院での研究、30年以上の現場での指導実践を重ね、痛み改善&望むQOL実現のための新しいノウハウ動きケアⓇ
、ハート脳ケアⓇを構築。これらのノウハウを使って、成幸する新しい時代のパーソナルトレーナー、運動指導者、施術者の
方々を多数輩出。一般的な指導者・施術者との「違い」をつくり、自分らしく成幸したい!と本当に望む方をサポートしている。
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